- ウォーキングは何歩歩けばいいの?
- どんな効果があるの?
- 1万歩がいいと聞くけれど、それは本当?
ウォーキングは1万歩歩いた方が良いと聞いたり、歩きすぎは良くないと聞いたり、簡単に取り入れられる運動なのに正解が分かりません。
人それぞれ体型も体質も異なるので、正しいウォーキングと言うものはありません。
しかし、体に良いウォーキングの指標が、今回紹介する「やってはいけないウォーキング」には書かれています。
- やってはいけないウォーキングとは
- おすすめのウォーキング
- ウォーキングのメリット
上記3点を紹介します。
ご自身の生活習慣を見直すきっかけになること間違いありません。
やってはいけないウォーキング 著者紹介
青栁幸利先生は、東京都健康長寿医療センター研究所 運動科学研究室長だそうです。
東京都健康長寿医療センター研究所 運動科学研究室長
(中略)
群馬県中之条町に住む65歳以上の全住民5000人を対象に、15年以上にわたり、身体活動と病気予防の関係についての調査を実施(中之条研究)。そこから導き出された「病気にならない歩き方の黄金律」は、世界中から賞賛を浴びるほどの画期的な成果をもたらした。現在は、高齢者の運動処方ガイドラインの作成に関する研究に従事し、国家的・国際的プロジェクトに主要メンバーとして関わっている。
「やってはいけないウォーキング」著者略歴より
NHKの「あさイチ」「ためしてガッテン」などでも取り上げられ、話題になりました。
やってはいけないウォーキング
ウォーキングは1番手軽な運動方法です。
私も、数ヶ月前までは毎日1万歩を意識して歩いていました。
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毎日1万歩は、かなり意識をして歩かないと達成できません。意識して何とかクリアしていたのですが、途中から膝の裏が痛くなりました。
もしかしたら歩きすぎかと思い8000歩に下げました。
やり過ぎは毒と言う「やってはいけないウォーキング」を実践していたようです。
やりすぎは体に毒
身体能力が高いトップアスリートたちも、実は危険が多いとのこと。
トライアスロンの鉄人が動脈硬化になったり、ランニングをすることで貧血になるリスクが高くなることがあります。
トライアスロンは、激しい運動をしている際に流れる大量の血液が、流れにくくなった血管を取ろうとし血管が詰まってしまい動脈硬化になってしまいます。
ランナーの貧血は、足の裏の血管を通るヘモグロビンを、走ることで踏み潰してしまうために起こることです。
「有酸素運動は体に良いから、いくら走っても大丈夫」は危険と言うことです。
やってはいけないウォーキング
1万歩以上歩いていた老舗旅館の女将さんは、骨粗しょう症を患ってしまいました。
これは、歩き方(強度)が弱かったことと、館内で過ごす時間が多く紫外線を浴びずに過ごしていたためでした。
また、毎日犬の散歩をしていたにも関わらずうつ病患ってしまった男性は、散歩以外の時間はソファーの上で横になってダラダラ過ごしていたそうです。
著者は、「毎日1万歩以上歩いてさえいれば健康を維持できる」と言う誤った認識を一度捨て去って欲しい。
「スポーツをする体力と病気を予防する体力は別物」、「ほどほどの運動」こそ、あなたの健康に対する「万能薬」と言っています。
運動している時だけ健康を考えることもリスクが高いのです。
1日24時間、365日をトータルで考えていくべきです。
だから、万歩計は1日中つけ1日トータルの歩数を計るのが正解です。
そして、ウォーキングは量と質の2つの観点から考えるべきです。
おすすめのウォーキング方法
- 1日24時間の歩数=「8000歩」
- 中強度の運動を行う時間=「20分」
8000歩/20分
著者は、これが健康長寿を実現する黄金律と言っています。
運動強度とは
運動強度を表すメッツ(METs)と言う単位があるそうです。
METsとは、代謝等量という意味です。
1メッツは、音楽を聴いたりテレビを見たり安心せいにしている時です。
- 1〜3メッツ 低強度 軽い家事やゆっくりとした散歩など
- 3〜6メッツ 中強度 やや重い歩行、早歩き、山歩きなど
- 6メッツ以上 高強度 ジョギング、テニス、水泳など
「もうこれ以上は息が苦しくて無理」と言う状態に取り込んでいる、1分あたり、体重1kgあたりの酸素摂取量を最大酸素摂取量と呼びます。
最大酸素摂取量の40〜60%に相当する運動のことを、中強度の運動と呼びます。
中強度とは、なんとか会話ができる程度の速歩きを指します。
何とか会話できる程度の早歩き、想像すると結構早いスピードをイメージですね…
良いウォーキングとは、1日トータルで8000歩以上、そして何とか会話ができる程度の早歩きを20分することです。
家事や運動などで日々中強度活動している場合は、それ以上する必要がないと著者は言っています。
また、8000歩/20分後2ヶ月続けると、長寿遺伝子にスイッチが入り健康長寿の体になっていきます。
ウォーキングはいつ行えば良いのか
今運動は夕方5時から始めるのが良いと著者は言っています。
朝1番のウォーキングはもってのほか!とも。
人間の健康な人の体温は、目覚めた時からゆっくり夕方に向けて上がり、18時頃から翌朝に向けて下がる山形を描きます。
就寝前の体温を高くすることが快眠や健康のための1つの目安になり、夕方歩くことでより体温が上がりやすくなります。
そして、平均体温を上げると免疫力もアップします。
- 平均体温が1℃上がると免疫力は約60%アップする
- 平均体温が1℃下がると免疫力は約30〜40%低下する
運動する時間を意識して選ぶことで、平均体温を上げ免疫力をアップすることができます。
ウォーキングのメリット
外を歩き日に当たることで、骨粗しょう症やメンタルのケアもできます。
また、ウォーキングで病気の予防も可能です。
- 4000歩/5分 要支援、要介護、うつ病の予防
- 5000歩/7.5分 1+認知症、心疾患、脳卒中の予防ライン
- 7000歩/15分 2+がん、動脈硬化、骨粗しょう症の予防ライン
- 8000歩/20分 3+高血圧症、糖尿病の予防ライン
1日4000歩、中強度の運動を5分行うと、最低限のリスクが避けられます。
何歩、どれくらい運動したかは、活動量計や万歩計をつけて確認することもおすすめされていました。
まとめ
「やってはいけないウォーキング」から、上記3点を紹介しました。
まずは自分がどれくらい歩いているのか、確認してみるところから始めてみませんか?
少しずつ運動量と強度を増やすことで、1日8000歩、20分の中強度の運動ができるようになりますよ!
免疫力を上げ様々な病気を予防し、健康寿命を伸ばしていきましょう。