血液検査項目で何がわかる?
この記事は、血液検査項目の働きや検査の目的、基準値などをまとめたものです。
お急ぎの方は、目次から目的の項目を見つけてください。
また、詳しくは各項目のリンクをクリックしてみてください!
年に1度は健康診断を受けている方は多いと思います。
検診結果の1つに血液検査の結果がありますね。
- 毎年もらうけれど何が書いてあるのかわからない
- 誰も説明してくれないからわからない
- 特に気にしたことがない
上記のように思っている方は多いと思います。過去私もそうでした。
これが本当にもったいない。
血液検査データは、体の中で起こっていることを唯一知らせてくれるツールです。
何が書いてあるのか、健康状態はどうなのか知る手がかりになります。
知らないと損しますよー
では、さっそく紹介します。
血液検査の目的
血液を検査することで、自分では気づかない、詳しい体の状態を知ることができます。血液検査をする主な目的は、病気の原因を調べる、診断の確認をする、病気の進行度合を調べる、治療効果を確認する、などがあります。また健康な時でも健康診断を受けることで、病気の早期発見、早期治療につながることはもちろんですが、生活習慣を見直す良い機会となります。
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健康診断で血液検査をする主な目的は、「病気の早期発見、早期治療」です。
分子栄養学では、ドクターさんは消防士、高値(炎症があり病気と認められる可能性が高い状態)は火事に例えられます。
血液検査は、体の中で火事が起こっていないかを確認するためのものです。
火事になっていた場合は、消防士さん(ドクター)に火を消して(診察と治療)もらいます。
火事でない場合は、特に指摘がないのが血液検査です。
ほとんどの場合、大きな病気は発症していないので何のフィードバックもないのが血液検査です。
血液検査項目 働き・検査目的・基準値などについて
血液検査項目の、それぞれの働きや検査目的、基準値などを紹介します。
詳しい内容は各項目のリンクをクリックしてください!
赤血球
赤血球は血液の主要な構成成分で、酸素を肺から各組織へ運び、同時に二酸化炭素の排出を行う。
主成分はヘモグロビン。
酸素を運ぶ大事な役割を担っているのが赤血球です。
- 基準値 男性:437〜577万/ul 女性:376〜516万/ul
【赤血球数】血液検査項目で何がわかる?基準値や検査の目的について
白血球
白血球は、血液の一つで細胞成分の一つ。
ヘモグロビン(赤色)を持たず白色に見える。
広義には生体防御に関わる免疫担当細胞を指す。
外部から体内に侵入した細菌、ウィルスなどの異物の排除と腫瘍細胞、役目を終えた細胞の排除などを役割とする造血幹細胞由来の細胞である。
ざっくり言うと、白血球は体内に入った悪者(菌)と戦ってくれる細胞です。
- 基準値 3500~9500uL
【白血球】血液検査項目で何がわかる?基準値や検査の目的について
ヘモグロビン
赤血球中に存在するタンパク質です。赤色素であるヘムを持っているため、赤色を帯びています。(ヘムは鉄原子)
血中酸素分圧の高いところ(肺)で酸素と結合し、低いところ(末梢神経)へ酸素を運搬し、末梢の低いところで酸素を分離して還元ヘモグロビンとなり、肺に戻って再び酸素と結合する。
ヘモグロビンは、酸素を運搬するすごいヤツなのです。
- 基準値 男性:13.6〜18.3g/dl 女性:11.2〜15.2g/dl
【ヘモグロビン】血液検査項目で何がわかる?基準値や検査の目的と貧血について
ヘマトクリット
ヘマトクリットとは、血液中に占める赤血球の部分の割合です。
パーセントで表しており、貧血の指標になります。
- 基準値 男性:40.4~51.9% 女性:34.3~45.2%
【ヘマトクリット】血液検査項目で何がわかる?検査の目的と基準値について
血小板
血小板は、血液に含まれる細胞成分の一種。
血栓の形成に中心的な役割を果たし、血管壁が損傷した時に集合し、その傷を防ぎ止血する作用を持ちます。
切り傷やすり傷で出血した後に、かさぶたになりますね。子供の頃の膝小僧を思い出しました。
かさぶたを作ってくれるのが血小板の役割です。血小板血栓を作ることにより止血します。
- 基準値 14.5~37.9万uL
【血小板】血液検査項目で何がわかる?役割・検査の目的・基準値・炎症について
LDLコレステロール・HDLコレステロール
コレステロールは、細胞膜や胆汁酸、ビタミンDを作る材料になります。
高すぎるコレステロール値は改善が必要ですが、低すぎる場合も栄養に偏りがあるし、必要なものが作られにくいと考えられます。
体内では一定のコレステロールが必要なのです。
- LDLコレステロール 基準値 70〜139mg/dL
- HDLコレステロール 基準値 男性:40〜80mg/dL 女性:40〜90mg/dL
【LDLコレステロール・HDLコレステロール】血液検査項目で何がわかる?コレステロールとは、基準値など
中性脂肪
中性脂肪はコレステロールと同じく血液中の脂肪で、エネルギーの貯蔵庫です。
体温を一定に保ったり、運動時のエネルギー供給源にもなります。
反面、エネルギーとして使われなかった中性脂肪は、皮下脂肪になります。
- 基準値 50〜149mg/dL
【中性脂肪】血液検査項目で何がわかる?中性脂肪とは、基準値など
総コレステロール
コレステロールとは、脂質であり体に必要な生体分子です。
ギリシャ語のchole(胆汁)とstereos(個体)で「コレステロール」と名づけられたそうです。
細胞膜を作る原料であったり、筋肉を作るホルモンの材料であったり、コレステロールは体にとって欠かせないものです。
食事として摂取された脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸も、コレステロールを材料として肝臓で作られます。
- 基準値 150〜219mg/dL
【総コレステロール】血液検査項目で何がわかる?コレステロールの働きと基準値について
AST(GOT) ・AST(GPT)
AST・ALTは、肝細胞で作られる酵素で、アミノ酸を作るトランスアミラーゼと呼ばれています。
- AST 肝臓以外、心臓や筋肉などにも存在する酵素
- ALT 肝臓に多い酵素
「ASTはSだから心臓、ALTはLだからレバー」と覚えると良いです。
- 基準値 AST:13〜30U/L ALT:7〜23U/L
【AST(GOT) ・AST(GPT)】血液検査項目で何がわかる?AST・ASTとは、基準値など
まとめ
血液検査項目について紹介しました。
検査結果で指摘のない方も、ぜひ一度ご自身の数値を確認してみてください。基準値であることで安心が得られますよ。
そして、身体は食べたもので作られています。
忙しい毎日ですが、食事と睡眠、適度な運動を心がけましょう!
【参考資料】
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